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お知らせ

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2022/10/07

お位牌のおはなし

「位牌」とは、古代中国の「儒教」の儀式に用いられた木札(木主)を起源とし、鎌倉時代に伝来して、江戸時代に普及したといわれています。今日でも、「死者の霊魂を招くもの」あるいは「霊魂がとどまるところ」として、ひろく一般に定着しています。

しかし、「諸法無我」の道理を説く仏教の立場では、「死者の霊魂」を認めることはなく、それを信仰の対象とすることもありませんので、仏教において「位牌」そのものの意味合いが大きく変化したといえましょう。

他宗(浄土真宗以外の仏教各宗)には、追善供養(死者の冥福を祈って行う供養)という考え方がありますから、塔婆(墓石の後ろに立てる細長い板)と同様に位牌をつくり、それを信仰の対象とすることがあります。しかし、浄土真宗には、故人に対する回向(自分の功徳を回し向ける)という考え方がなく、位牌を用いた追善供養を行いません。

これまで、浄土真宗の家庭においても、積極的に位牌が用いられてきた歴史がありますが、その場合でも「死者の霊が宿る」という考え方ではなく、「故人の法名を記すためのもの」として、その役目を担ってきました。位牌を過去帳代わりに用いる場合、位牌にお参りをすることはありませんし、お仏飯やお水をお供えすることもありません。

当山(寶蓮寺)におきましては、「位牌信仰を助長しない」という意図から、位牌ではなく法名軸(ほうみょうじく)を用いるようにしております。

法名軸

法名軸過去帳

過去帳