2022/10/07
金封と水引
お月忌参りやご法事の際、金封の表書きには何と書かれますか。浄土真宗の場合は、「御布施」または「御法礼」と書きます。御布施は、僧侶への報酬ではありませんので、「御経料」とか「御経代」とは記しません。
布施(古代インド語のダーナが語源)は、仏道修行の第一にあげられる大切な行の一つで、本来は、我欲を離れて他者を思いやる心の実践として行われたものです。ですから、金銭だけでなく、やさしい言葉をかけたり、笑顔で人と接したり、苦しむ人々に手をさしのべたりするのが、仏教の説く布施なのです。
お参りの御布施や御法礼は、僧侶に差し上げるものではなく、お寺のご本尊、阿弥陀如来にお供えするものですから、お渡しするときには、お盆にのせて「おことづけして失礼ですが…」とか、「よろしくお願いします」と言葉を添えるのがよいでしょう。
お寺のご本尊にお供えされた御布施や御法礼は、住職が責任をもってお預かりし、ご法義繁盛、寺内発展のために大切に活用させて頂きます。
なお、金封の水引の色は、葬儀、中陰などのときは銀、黄・白または黒・白などを用い、入仏法要や報恩講などは赤・白がよいでしょう。参考にしてください。